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毛髪のダメージ
こんにちは。越田裕士です。ラジオネームは葉巻のゲンです。
ニコニコ動画で「タマフル 髪型」で検索すると僕が電話でラジオ出演させてもらった番組が聴けます。
宇多丸さんとジェーンスーさんに割って入れて幸せでした。ヒマでしょうがない人にはオススメです。ジェーンスーさんはこれから必ずきますよ!要チェックプリーズ!
さてさて、今回は毛髪のダメージについて。
そもそもの毛髪の構造についてですが、あまり細かくやって理科の教科書みたいになってしまうとアレなので、大まかな説明に省きます。
お客様が知っておいた方が良い情報と、ダメージの説明に必要な部分のみを選んでさわりだけご説明しようと思うのでどぞよろしくです。
毛髪はpH4.5~5.5の弱酸性で、80~90%のケラチンタンパク質からできていて、11~13%の水分を含んでいます。そして毛髪の外側から順に、キューティクル(毛小皮)、コルテックス(毛皮質)、メデュラ(毛髄質)の3層で構成されています。
一般的に、毛髪の本数は約10万~15万本
1日の自然脱毛は約30~80本
1日に伸びる長さは約0.3mm~0.5mm
1か月に伸びる長さは約1cm~1.5cm
毛髪は、毛母細胞が毛乳頭から栄養分をもらって細胞分裂し、順次押し上げられて角化していき形成されます。
頭皮も皮膚の構造と同様に常に新陳代謝を繰り返し、細胞は角化され、フケ(垢)となって自然にはがれおちます。
また、汗、垢、脂+常在菌によって皮脂膜を形成し、頭皮や毛髪を保護しています。
毛髪の構造や成分などはもちろんもっと細かくあるんですが、大枠ではこれ位で良いのではないかと思います。眠くなってきたし爆
そしてその毛髪のダメージとは何かについて書いていきますね。
環境の変化によって、身体や髪がうける影響自体が昔とだいぶ変わってきています。
食物の栄養分の低下、水道水の塩素濃度の増加、紫外線の刺激の強化など、住む地域によっても違いはある部分ですが、身体や毛髪がうける影響を考えた時この辺りもはずせない要素ではあります。
とっちらかるので、昔との環境の違いとその影響はおいといて、毛髪の
『ダメージの原因の種類』と
『毛髪の状態別からみたダメージの原因』
にわけて書いていきます。
まず『ダメージの原因の種類』
1.物理的原因・・・・間違ったブラッシング、ブロー、コーミングなどによる、ムリな力が毛髪に加わった時に起こるダメージ
2.科学的原因・・・・パーマ、ブリーチ、ヘアカラーなどの薬剤の影響で起こるダメージ
3.熱的原因・・・・ドライヤー、ホットカーラーなどによるケラチンタンパク質の熱変性によるダメージ
4.日光による原因・・・・赤外線による毛髪の過乾燥や、紫外線を浴びて毛髪内部に生じたシステイン酸により酸化してしまうダメージ
5.誤った毛髪ケアによるダメージ・・・・間違った洗髪方法や洗髪の怠慢により、頭皮の新陳代謝が妨げられ、毛髪の育成を阻害されたり、誤ったケアなどで毛髪に負担をかけることによるダメージ。
そして『毛髪の状態別からみたダメージの原因』
1.【潤いの損傷】
「紫外線」・・・コルテックス中のメラニン、タンパク質に影響を与える
「ブラッシング」・・・摩擦によりキューティクルを損傷する
「ドライヤー」・・・・急激な水分蒸発でメデュラ内に空洞を作る
2.【手触り、ツヤ感の損傷】
「パーマやカラー」・・・キューティクルのCMC(キューティクルの接着剤的な成分)が流出し、開きやすい状態になる
「ドライヤー、その他の熱」・・・急激な水分蒸発でメデュラ内に空洞を作る。キューティクルが開きだし、割れてくる。またアイロンなどの高温の熱処理はタンパク質に熱変性がおこる
「不適切なシャンプー選び、シャンプー方法」・・・毛髪内成分を流出させる
「濡れた状態」・・・タオルドライなどの摩擦によりキューティクルが損傷
3.【弾力、強度の損傷】
「アイロン」・・・タンパク熱変性や高次構造(分子の配列)の破壊がおこる
「パーマやカラーの繰り返し」・・・コルテックス内のマトリックス(間充物質)やフィブリル(繊維状ケラチン)内の結合を切り、内部成分が流出する
「コーミング」・・・毛先にビビリや切れ毛がおこる
「ブラッシング」・・・摩擦による切れ毛や抜け毛がおこる
大枠ではこんなところでしょうか。細かくいくとキリないしそろそろ眠いのでこの辺にしましょう。笑
大事なことは、日常、なにげに髪にしている事がこういう事につながったりしてしまうのね!という事をなんとなくでもご自身が感じてみる事だと思ってるんですね。
それには1度、文字におこしてみるのも一つの方法かと思い、書いてみました。
色々ありますよね。ダメージの種類も、原因も。
だから、「傷んでますね~!このシャンプーどーでっか!」みたいな話ではなく、どうしたらもっとその人の髪がキレイになるか、僕らは色んな角度から考え、お客様から聞き、その人その人への結論を出さなければいけないんじゃないかと思います。
仮にもスタイリストを名乗る以上は「傷んだところは切ればいい」っていうだけの安易なスタンスではなく、毛髪のダメージを極限まで減らしたうえでの施術やアドバイスをし、より快適な人生を送って頂くための意識がもっともっと必要かな~~~と、思ってます(ちょい恥ずい)
それと同時に、毛髪っていうのは結局、生えた瞬間から傷んでいくものなんですね。
だからここに書き出したことは、目に見えて毛髪にダメージを与える要素ですが、生きてるだけで髪の毛は傷みます。(注、死んでも傷みますw)
トリートメントで髪のたんぱく質を補ったり、手触りを良くしたりというのも、それ以上の髪への負担を減らすため、髪への愛着(=美意識)を高めるため、状態を良くして髪を着飾るため、とても重要なんですが、やはりまずは傷ませない事が大前提なんです。
もちろん僕らの仕事はこういう知識があっただけではダメで、カットがまずければダメージなんか関係なくズタズタな頭になりますし、パーマなどの薬剤や施術の知識も同じ。女性像やメイク、洋服などとの似合わせやらなんやらかんやら。。。
いや~ほんと学ばなければいけない事、考えなきゃいけない事がたくさんあります!
楽しい仕事でありがたい^^